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水仙と神話



こんばんは、スタッフKです。

春の花第二弾!今日は水仙についてです。


スイートピーがふんわりと香るのに対し

かなり濃〜く香るのが水仙。


連れて帰っていただいたお客様にも

「お部屋や廊下がいい香りだった〜!」

とのお声をいただくことが多いお花です。



この水仙、英名はnarcissus

なんだか聞き覚えがありますね。

ナルシサス、ナルシサスナルシスト!!


ナルシストの語源になったナルキッソスの神話をご存知でしょうか。


ナルキッソスは生まれた時

「自分の姿を知らなければ長生きできる」と予言されます。


うつくしい容姿の彼は女性や、精霊たちにもモテモテ!

ですが、その好意をことごとくひどく撥ねつけるので

相手が自殺してしまったり、精霊は姿をなくしてしまったり


あまりに無情な行動を重ねるので、

いろんな人や精霊が神に彼をなんとかして下さいと祈ります。

そしてその祈りを聞き入れた復讐の女神に

「自分のものにできないものに恋する」という呪いをかけられてしまいます。


あるとき、暑さと狩の疲れで喉が渇いたナルキッソス

泉に水を飲みに行きます。

そこであの呪いが発動しちゃいます。


その時水面に映った自分の姿に一目惚れ。

「なんてうつくしいんだ!」と恋をしてしまうのです。

でもそこにあるのは自分自身の影です。


手を伸ばせば手を伸ばしてくれるし

見つめれば見つめ返してくれますが

実態がない影と結ばれることは叶いません。


もどかしい想いを抱えたナルキッソスは

寝食も忘れ、狂乱状態に陥り

終いには泉のほとりで死んでしまいます。

(泉の中の自分に口づけようとして落ちて溺死という説もあります

いずれにしても、

生まれた時の予言通りとなったというわけです。こわや。


この神話、彼の亡骸はいつのまにか消え、

そこには一輪の花が咲いていましたという描写で終わるのですが

その花が水仙なのです。


俯くように水辺に咲く姿、

たしかに泉を覗き込むナルキッソスに重なりますね。


かわいそうといえばかわいそうな話ですが

スタッフK、まったく同情はできません…笑



日本水仙の季節はそろそろ終わりですが、

見かけた際はちょっと思い出してみてくださいね!

今までとは少し違って見えるかも。